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Scientific Linux 6.x をインストールする

2011年10月25日 2015年5月16日
scientificlinux howto
Scientific Linuxとは、
Red Hat社がリリースした Enterprise 向け Linux ディストリビューションより、同社の商標に関する部分を削除し、さらに高エネルギー物理学分野でよく用いられる一部のパッケージを追加し、ソースコードから再コンパイルした無償配布のディストリビューションである。
( 出典 : http://ja.wikipedia.org/wiki/Scientific_Linux )

そもそもScientific Linuxがこれだけ注目を集めているのは、CentOSのVersion 6 のリリースが遅れたからだと言われています。
未だに、CentOS 6.1 のリリースを行っていませんが、Scientific Linuxは、6.1を既にリリースしています。

この点からも、CentOSからの乗り換えにScientific Linuxが脚光を浴びているのですね。

遂には、さくらのVPSさくらのVPS でもScientific Linux インストールの提供が始まりました。

今回は、さくらのVPSさくらのVPS でも役に立つようにScientific Linux インストール、セッティングについて、解説してみたいと思います。
まずは、Scientific Linux インストールについて、簡単に解説しています。 さくらのVPSさくらのVPSでは、クリック一発で、インストールできてしまいますので、さくらのVPSさくらのVPS利用の方は、あまり意味がないかしれません。

ここでは、通常のインストール方法(DVDからのインストール)を行ってみます。

Scientific Linux 6 をインストールする

Scientific LinuxのDVDをセットし、システムの再起動を行います。

VMWareでのisoイメージファイルをDVDディスクとしてセットするには、メニューの [ デバイス ] – [ CD/DVD(IDE) ] で切り替えることができます。

ISOファイルの場合は、ISOファイルを選択すればOKです。

再起動すると以下のような画面が表示されます。

インストールの仕方(グラフィック(GUI)かテキスト(CUI)か)を選択します。
ここでは、グラフィック(GUI)を行いますので、そのまま<Enter>を入力します。

次にディスクチェックの画面が表示されます。

ディスクの読み込みチェックを行います。
ディスクに問題がないことが分かっている場合は、Skipをクリックします。
※isoファイルでない場合は、一度はチェックしておいた方が良いでしょう。


インストール開始画面からインストールを開始します。

以下のインストール開始画面から、次へをクリックして、次の画面へ進みましょう。


使用する言語を指定します。

以下の使用する言語指定画面から、日本語を選択し、次へをクリックして、次の画面へ進みましょう。


キーボードの言語を指定します。

以下のキーボードの言語指定画面から、日本語を選択し、次へをクリックして、次の画面へ進みましょう。


インストールするストレージデバイスタイプを指定します。

基本ストレージタイプ、エンタープライズストレージタイプのうちいずれかを選択します。
エンタープライズストレージタイプは、ストレージエリアネットワークなどを使う場合に利用します。 通常、基本ストレージタイプを選択し、次へをクリックして、次の画面へ進みましょう。


ここで、現在のディスク状態をチェックします。
初期状態やLinux用のディスクが無い場合は、以下のようなディスクの初期化確認画面が表示されます。

ディスクの初期化に問題がなければ、全てのを初期化(T)をクリックして、次の画面へ進みましょう。

もし、既に初期化済みの場合は、以下のような画面が表示されます。

上書きで問題ない場合は、はい、含まれていません。どのようなデータがあっても破棄してください。をクリックして、次の画面へ進みましょう。


ホスト名を指定します。

ホスト名が決まっている場合は、ホスト名を手動で設定します。次へをクリックして、次の画面へ進みましょう。

例)host.exmaple.com

ネットワークの設定」ボタンで、IPアドレス、DNSなどのネットワーク環境を設定できます。
インストール後、手動にてIPアドレスなどの設定を行うので、ここでは解説していません。

地域を指定します。

地域に、アジア/東京を選択します。次へをクリックして、次の画面へ進みましょう。

システムクロックにUTCを使う」は、
仮想ゲストOSとしてインストールしている場合は、ホストOSの合わせておいた方が良いです。
例えば、
ホストOSが、Windowsの場合は、BIOS のハードウェアクロックにローカル タイム (UTCではありません) を格納します。
その場合ににここでチェックしておくと、日本時間は、UTC + 9 時間ですから、ゲストOSのリブート時に 9時間 ずれることになります。
そのため、チェックを外しておくことをおすすめします。

仮想化を利用していない場合は、いずれを利用していても問題ないでしょう。

rootのパスワードを設定します。

rootのパスワードを入力し、次へをクリックして、次の画面へ進みましょう。


インストールするディスク(パーティション)を指定します。

特別なディスクやパーティションの設定を行いたい場合は、ここで詳細な設定を行います。
初期状態の場合は、デフォルトのまま「すべての領域を利用する」で問題ないと思います。
次へをクリックして、次の画面へ進みましょう。


続けて、すべての初期化が行われるので、以下のようなディスクの初期化確認画面が表示されます。
ディスクの初期化に問題がなければ、変更をディスクに書き込むをクリックして、次の画面へ進みましょう。

すぐにディスクのフォーマットが開始されます。

途中で、ネットワークデバイスの確認画面が表示されます。問題なければ、そのまま [ OK ] ボタンをクリックして先へ進みましょう。

個別のパーティションを作成したり、インストール先を指定したい場合は、「カスタムレイアウトを作成する」を選択することで、詳細な設定を行うことができます。

インストールするタイプを選択し、インストールを開始します。

ここでは、サーバー系の各パッケージは、後で個別にインストールしたいので、必要最小限に設定します。

  • Minimal

GUIでのセッティングが欲しい方は、Desktop , Desktop-Minimal を選択すると良いと思います。

リポジトリも後で必要なリポジトリは追加していきますから、ここも必要最小限に設定します。

  • Scientific Linux

最後に、インストールするソフトウェアの詳細を設定するために
今すぐカスタマイズ を選択し、次へをクリックして、次の画面へ進みましょう。


続けて、インストールするソフトウェアのパッケージを選択します。

  • ベースシステム – ベース
  • 開発 – 開発ツール
  • 言語 – 日本語サポート

ここでは、本当に必要最小限のみをインストールしますので、上記のみとしました。(上記以外は、全てチェックを外しました。)
次へをクリックして、次の画面へ進みましょう。

インストールに必要なメディア情報が表示されます。手持ちにあるはずなので、続行 をクリックします。


すぐにインストールが開始されます。


インストールの途中で、ディスクの入れ替え要求があります。ディスクを入れ替えて、[ OK ] ボタンをクリックします。

VMWareでのisoイメージファイルをDVDディスクとしてセットするには、メニューの [ デバイス ] – [ CD/DVD(IDE) ] で切り替えることができます。

ISOファイルの場合は、ISOファイルを選択すればOKです。

インストールが完了すると、以下のような画面が表示されます。

DVDの取り出し、再起動をクリックして、システムの再起動を行い、インストール完了です。


リブート完了、ログイン後、ネットワークの設定を行います。

ネットワーク設定には、以下のコマンドを投入します。

$ system-config-networkreturn

以下の画面が表示されます。

Device configuration を選択し、Return します。


設定したデバイスを ( eth —– ) を選択し、Return します。


ここで、以下の項目を設定します。

  • Use DHCP [ ]
    – DHCPサーバーを利用する場合は、ブランクキーでチェックします。
  • Static IP
    – DHCPサーバーを利用しない場合は、固定IPアドレスを入力します。
  • Netmask
    – DHCPサーバーを利用しない場合は、固定IPアドレスのネットマスクを入力します。
  • Default gateway IP
    – DHCPサーバーを利用しない場合は、デフォルトゲートウェイIPアドレスを入力します。
  • Primary DNS Server
    – DHCPサーバーを利用しない場合は、プライマリーDNSサーバーを入力します。
  • Secoundary DNS Server
    – DHCPサーバーを利用しない場合は、プライマリーDNSサーバーを入力します。
一般的にルーターを介している場合は、上記のようなローカルIPアドレスを設定することになります。
ゲートウェイは、ルーターのIP、DNSサーバーもルーターのIPアドレスになるでしょう。

設定を終えたら、[ OK ] ボタンをクリックします。
続けて、[ Save ] ボタンをクリックします。


最後に、[ Save & Quit ] ボタンをクリックし、終了します。


起動時にネットワークを常に有効とするように設定しておきます。

$ vi /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0return
           :
           
ONBOOT=yes

設定を終えたら、ネットワークを再起動します。

$ /etc/rc.d/init.d/network restartreturn

Shutting down loopback interface:                          [  OK  ]
Setting network parameters:                                [  OK  ]
Bringing up loopback interface:                            [  OK  ]
Bringing up interface eth0:                                [  OK  ]

これで完了です。
pingコマンドで、外部ホストへアクセスできることを確認しておきましょう。

$ ping www.yahoo.co.jpreturn

ping www.yahoo.co.jp
PING www.g.yahoo.co.jp (124.83.187.140) 56(84) bytes of data.
64 bytes from f11.top.vip.ogk.yahoo.co.jp (124.83.187.140): icmp_seq=1 ttl=48 time=25.1 ms
64 bytes from f11.top.vip.ogk.yahoo.co.jp (124.83.187.140): icmp_seq=2 ttl=48 time=34.1 ms
64 bytes from f11.top.vip.ogk.yahoo.co.jp (124.83.187.140): icmp_seq=3 ttl=48 time=29.5 ms
64 bytes from f11.top.vip.ogk.yahoo.co.jp (124.83.187.140): icmp_seq=4 ttl=48 time=24.7 ms
^C
--- www.g.yahoo.co.jp ping statistics ---
4 packets transmitted, 4 received, 0% packet loss, time 3762ms
rtt min/avg/max/mdev = 24.753/28.376/34.113/3.808 ms

CentOS 5 と比べて、若干、設定の順序や設定する項目に違いはあるものの大差はないようですね。
CentOS や FredoraCore などRed Hat系をインストールしたことがある方には、それほど難しいことではありません。

今回は、インストールに関してのみ記載しました。さくらのVPSさくらのVPSでは、クリック一発でインストールできますから、こんな手間はありません。

次回から、各サーバーをインストールしてみます。

CentOS の6.1への対応も明確でない中、Scientific Linuxは、いち早く6.1へ対応しました。 ただScientific Linuxでは、開発のキーマンがRedHatへ転職したとの話題も飛び込んで来ていますから、今後のサポートについては、わからないことも多いです。

いずれにせよ、Scientific Linuxは、フェルミ国立加速器研究所(Fermi National Accelerator Laboratory)及び欧州原子核研究機構(CERN)の公的機関で使用されていますから、 更新が止まることはないというのが、一般的な見方のようです。

その点からもCentOSからScientific Linuxへの移行が進んでいる要因なのだと思います。


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