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最新のさくらのVPS 1GプランでUnixBench, IOPS を計測し、2014年と2013年分と比較してみた

unixbench

最新(2014年8月)にさくらのVPSの1Gプランを契約し、UnixBench、iopsを計測してみました。
CPUは、cpuinfo の出力が以下のようになっているので、2013年に試したものとは、異なるようです。

# 2014年8月 東京リージョンで契約してみた 1Gプランの cpuifo

$ cat /proc/cpuinforeturn
processor       : 0
vendor_id       : GenuineIntel
cpu family      : 6
model           : 42
model name      : Intel Xeon E312xx (Sandy Bridge)
stepping        : 1
microcode       : 0x1
cpu MHz         : 2499.738
cache size      : 4096 KB
physical id     : 0
siblings        : 2
core id         : 0
cpu cores       : 1
apicid          : 0
initial apicid  : 0
fpu             : yes
fpu_exception   : yes
cpuid level     : 13
wp              : yes
flags           : fpu vme de pse tsc msr pae mce cx8 apic mtrr pge mca cmov pat pse36 clflush mmx fxsr sse sse2 ss ht syscall nx lm constant_tsc nopl eagerfpu pni pclmulqdq ssse3 cx16 sse4_1 sse4_2 x2apic popcnt aes xsave avx hypervisor lahf_lm xsaveopt
bogomips        : 4999.47
clflush size    : 64
cache_alignment : 64
address sizes   : 46 bits physical, 48 bits virtual
power management:
...

# 2013年6月 東京リージョンで契約してみた 1Gプランの cpuifo

$ cat /proc/cpuinforeturn
processor       : 0
vendor_id       : GenuineIntel
cpu family      : 6
model           : 42
model name      : Intel(R) Xeon(R) CPU E5-2640
stepping        : 1
cpu MHz         : 2499.806
cache size      : 4096 KB
physical id     : 0
siblings        : 2
core id         : 0
cpu cores       : 1
apicid          : 0
initial apicid  : 0
fpu             : yes
fpu_exception   : yes
cpuid level     : 13
wp              : yes
flags           : fpu de pse tsc msr pae mce cx8 apic mtrr pge mca cmov pat pse36 clflush mmx fxsr sse sse2 ht syscall nx lm constant_tsc arch_perfmon unfair_spinlock pni pclmulqdq ssse3 cx16 sse4_1 sse4_2 x2apic popcnt aes xsave avx hypervisor xsaveopt
bogomips        : 4999.61
clflush size    : 64
cache_alignment : 64
address sizes   : 46 bits physical, 48 bits virtual
power management:
...

では、早速、計測結果を簡単に解説してみます。

さくらのVPSでUnixBenchを計測

UnixBenchとは、
Linuxパソコンの処理性能を測定するためのソフトウエアのことで、 CPUの演算性能、アプリケーション実行時の処理性能、2次元や3次元のグラフィックス処理性能を測定できるものです。 さらに、マルチコアプロセッサにも対応しているため、コア数の違いによるパフォーマンスを評価することもできます。

UnixBench が出力する数値は、処理時間とIndex値です。
処理時間は、文字通り各処理性能を測定する項目毎に実際にかかった処理時間が出力されます。
Index値は、「George」と呼ばれるUNIXシステム「SPARCstation 20-61」の処理性能を10としたときの倍率を表した数値が出力されます。 ( つまり、ざっくりと言うと SPARCstation 20-61 の何倍早いか?という感じでしょうか。)
現在のマシン性能は、かなり良くなっているので、100倍,1000倍という数値が普通に出ます。

主にUnixBench の値として用いられるのは、このIndex値の総合評価値である System Benchmarks Index Scoreの値が用いられています。

最新(2014年8月)にさくらのVPSの1Gプランを契約し、UnixBenchを計測してみました。

UnixBenchのインストールについて


UnixBenchの実施結果

以下の一覧表、およびグラフは、10回連続で実施し、System Benchmarks Index Score だけを抜粋したものです。
また、比較のために 以下のサーバーのUnixBenchについて一緒に掲載しています。

  • 今回の 最新のさくらのVPS 1Gプラン(CentOS 6,CentOS 7で実施分)[さくらのVPS(2014)6 or 7]
  • 2013年に調べた さくらのVPS 1Gプラン(CentOS 6で実施分)[さくらのVPS(2013)]
  • 2013年に調べた お名前.com VPS 1Gプラン(CentOS 6で実施分)[お名前.com VPS]
  • 2013年に調べた CloudCore VPS 2Gプラン(CentOS 6で実施分)[CloudCore VPS]

詳細表示切替
UnixBench
回数
さくらのVPS
(2013)
#1CPU
さくらのVPS
(2013)
#2CPU
さくらのVPS
(2014)6
#1CPU
さくらのVPS
(2014)6
#2CPU
さくらのVPS
(2014)7
#1CPU
さくらのVPS
(2014)7
#2CPU
お名前.com VPS
#1CPU
お名前.com VPS
#2CPU
CloudCore VPS
#1CPU
CloudCore VPS
#2CPU
1768.21762.81068.62244.7945.42124.71418.72656.41378.01881.0
2763.21846.61077.62213.1953.52130.11428.52620.81387.41908.1
3764.91769.21070.72102.1949.92074.41417.82574.81405.61871.5
4765.11717.01068.22249.1946.42115.81478.82644.91394.21876.0
5772.71765.51068.72158.3931.72119.61450.82662.01395.81897.0
6774.11835.61066.62203.1946.62122.01480.12666.41400.31867.5
7763.01809.71066.52223.3944.12136.71456.22587.41385.91926.0
8776.91791.01069.22054.0946.52112.41463.42567.11398.71918.8
9776.41884.21060.02194.4939.82072.31479.82620.51382.41877.2
10770.61818.71070.02206.0907.42109.51485.42627.21361.61855.0
最小値763.01717.01060.02054.0907.42072.31417.82567.11361.61855.0
最大値776.91884.21077.62249.1953.52136.71485.42666.41405.61926.0
平均値769.51800.01068.62184.8941.12111.81456.02622.81389.01887.8
中央値769.41800.31068.72204.6945.92117.71459.82624.01390.81879.1


UnixBench
※実線 : CPU 1コア、点線 : CPU 2(or 3) コア での計測結果です。


残念ながら、お名前.com VPSの 2013年分のUnixBenchにもかなわないものの、2013年の同プランのUnixBenchには勝っています。 ここから、少なからずさくらのVPSのハードスペックは、良くなってきています。

さらに、CloudCore VPS の2013年分のUnixBenchには勝っています。
以前から、さくらのVPSは、コア数が上がれば、コア数分でUnixBenchがほぼアップするように設定されています。 今回もその辺りは同じようで、1CPUと2CPUのUnixBenchのベンチマークは、ほぼ2倍になっています。

また、CentOS 6,CentOS 7では、微妙にベンチマークが異なります。 通常、バージョンアップすれば機能アップしますから、UnixBenchも多少悪くなるのは否めません。 ここでも CentOS 7 若干、悪くなっているようです。

結果からすれば、お名前.com VPS のUnixBenchのベンチマークが異常に高いので、そこまでは手が届かないものの、 さくらのVPSも、かなり、良くなってきたと言えると思います。


さくらのVPSでディスクパフォーマンスを計測

最新(2014年8月)にさくらのVPSの1Gプランを契約し、IOPS、レイテンシ(ディスクパフォーマンス)を計測してみました。

iops とは、
Input/Output Per Second の略で、簡単に言うと時間あたりの読み書き量を表す単位のことです。
ハードディスクなどの記憶装置の性能指標の一つで、ある条件の元で1秒間に読み込み・書き込みできる回数のことです。
1回の読み書きにかかる時間の逆数で、ハードディスクの場合はシークタイムと回転待ち時間、データ転送時間の和の逆数となります。 実際には、読み込み(リード)か書き込み(ライト)か、シーケンシャルアクセスかランダムアクセスか、 転送するデータの量がどれくらいかによって1回の動作に要する時間が異なるため、「4KBランダムライトIOPS」(4KBのデータをランダムに書き込んだ時のIOPS)のように計測条件を明示することが多いです。
(出典 : http://e-words.jp/w/IOPS.html)
レイテンシとは、
latencyのことで、直訳すると「遅延」という意味になります。
データ転送において、データを要求してから実際に送られてくるまでの待ち時間のことです。この時間が短いほどシステム全体の処理性能は高くなります。
(出典 : http://e-words.jp/w/E383ACE382A4E38386E383B3E382B7.html)

fioのインストールについて


fioのパラメータについて

fioのパラメータは、読み込み、書き込み それぞれ さくらインターネットで使用されているパラメータと同じものを使用(詳細は、以下参照)します。


fioの実施結果

以下の一覧表、およびグラフは、10回連続で実施し、IOPS、レイテンシ だけをそれぞれ抜粋したものです。


詳細表示切替
IOPS
回数
IOPS(Read)
IOPS(Write)
131221782
233373297
333843316
432043281
533693323
632943303
733473302
832613329
931961612
1032593259
最小値31221612
最大値33843329
平均値32772980
中央値32783300


IOPS


詳細表示切替
レイテンシ(ms)
回数
レイテンシ(Read)
レイテンシ(Write)
110.218.0
29.69.7
39.59.6
410.09.7
59.59.6
69.79.7
79.69.7
89.89.6
910.019.8
109.89.8
最小値9.59.6
最大値10.219.8
平均値9.811.5
中央値9.89.7


レイテンシ(ms)


書き込みのパフォーマンスは、かなりばらつく時があるみたいですが、概ね、読み込みにおけるパフォーマンスは、平均的なようです。

ハードディスクのパフォーマンス自体が、書き込みでもたつくのは、ある程度、仕方がないのかもしれません。 ただ、このように読み込みがある程度パフォーマンスが出ていれば、それなりにサーバーとしての機能は、保たれたりしますから、まあまあ、悪くない結果と言えるかなぁと思います。


さくらのVPSのパフォーマンス総括

最後に、さくらのVPS 1Gプランのパフォーマンスを、お名前.com VPS と簡単に比較してみました。
ディスクパフォーマンスの物差し的な意味合いで、さくらのVPS SSDプラン および さくらのクラウド と比較してみました。

項目 お名前.com 1G さくらのVPS 1G さくらのVPS SSD 2G さくらのクラウド SSD 1G
UnixBench 1コア 1,460 946 1,032.2 1,431.9
2コア 2,624 2,118 2,107.8 ?
IOPS ランダムリード 2,804 3,278 10,986 [ 10,000 ] 6,000 [ 6,000 ]
ランダムライト 154 3,300 10,985 [ 10,000 ] 1,497 [ – ]
レイテンシ ランダムリード 11.4 (ms) 9.8 (ms) 0.75 (ms) [ 0.26 (ms) ] 4 (ms) [ 0.3 (ms) ]
ランダムライト 206.5 (ms) 9.7 (ms) 2 (ms) [ 0.12 (ms) ] 1 (ms) [ – ]

※[]内数値は、さくらインターネットで公開されているデータです。

※お名前.comに関するディスクパフォーマンスは、かなり値が振れます。良い時は、SSD以上に良いパフォーマンスを見せます。ここでの記載は、あくまで参考程度にご覧ください。



先に書いているように お名前.com VPS のディスクパフォーマンスは、数回しかやっていませんので、この値が、必ずしも妥当な値かはわかりません。 なお、その数回の中には、かなりパフォーマンスが良かったもの(IOPSで239,237とかなり良い値)もありますから、お名前.com VPS は、計測した当時、 ディスクの制約をそれほどきっちりと行っていなかったのかなぁと思います。(今はどうか不明です。)

ディスクパフォーマンスにおいては、さくらのVPS 1Gプラン も さくらのクラウド SSD と それほどの差がないことは、少々驚きでもあります。
今回計測した さくらのVPS 1Gプラン は、かなり、安定したディスクパフォーマンスが出ていて、UnixBenchにおいても さくらのVPS SSD 2G(2013年) と遜色ないことから、 かなり、安定したパフォーマンスが得られるのではないかと思います。


いかがだったでしょうか?
さくらのVPSは、常に進化?しているようで、1年でもこれだけパフォーマンスが良くなっていることを考えれば、 少なくとも 1Gプラン、2Gプラン(初期設定無料中) においては、再契約してサーバーを変えた方が良さそうですね。

ここで紹介したVPSに興味のある方は、以下からどうぞ。

さくらのVPSの詳しい情報や試してみたい方は、http://vps.sakura.ad.jp/ からどうぞ。

お名前.com VPSの詳しい情報や試してみたい方は、http://www.onamae-server.com/vps/ からどうぞ。

CloudCore VPSの詳しい情報や試してみたい方は、http://www.cloudcore.jp からどうぞ。



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