OpenVPN 上で Samba を使うための設定
以下の記事で Samba の設定、OpenVPN の設定を行ってみました。
今回は、両者を組み合わせて、VPN(仮想プライベートネットワーク)を介して Samba を使ってみようと思います。
Samba自体のセキュリティは、非常に甘いというか インターネット上では、そのまま利用するのは危険極まりないです。
そこでよく利用されているのが OpenVPN + Samba です。これ以外にも SSLトンネル + Samba の組み合わせもありますが、OpenVPNの方がよりセキュアだと思います。( SSL 認証 の仕組みと OpenVPN の認証の仕組み 参照。 )
そこで、今回は、OpenVPN + Samba でファイル共有を行う場合のSambaの設定の違いなどを簡単に解説しています。
Samba (サンバ) は、
マイクロソフト社のWindowsネットワークを実装したフリーソフトウェア。 Linux、Solaris、BSD 、Mac OS Xなどの UNIX 系 OS を用いて、Windows のファイルサーバやプリントサービス、ドメインコントローラ機能、ドメイン参加機能を提供する。
出典 : http://ja.wikipedia.org/wiki/Samba
OpenVPN 上で Samba を使うための設定
今回は、OpenVPN 上で Samba を使うので、IPアドレスをOpenVPN 上で割り振られたIPアドレスを使用することになります。
そこで、まずは、Samba を使ってファイル共有してみる での設定条件の違いを確認しておきましょう。
以下は、その違いを記載したものです。
ここでの設定条件は、以下のとおりとします。
- Sambaでログインユーザ名 : smb-user
- Sambaでログインユーザの主グループ名 : smb-user
- Sambaで書き込み可能なグループ名 : sambaw
- Sambaでログイン可能なIPアドレス : 192.168.1.xxx → 10.8.0.xxx
ここでは、OpenVPN を使って仮想LAN接続してみるのOpenVPNの設定のまま、OpenVPNのネットワークを 10.8.0 とします。
- Sambaで共有するディレクトリ : /var/samba
- Sambaで共有するディレクトリの公開名 : public
- Sambaデーモンを起動するサーバー : 192.168.1.99 → 10.8.0.1
ここでは、OpenVPNのサーバー上にSambaも起動するものとします。そのためOpenVPNサーバーのIPアドレス
10.8.0.1が、そのままSambaのIPアドレスとなります。
- SambaへアクセスするWindowsクライアント : 192.168.1.33 → 10.8.0.30
実際には、OpenVPN を使って仮想LAN接続してみるのOpenVPNの設定では、クライアントのIPアドレスは、自動で割り振るように設定してあるので、
10.8.0.30とは限りませんが、ここでは便宜上、10.8.0.30とします。
設定の違いは、上記のとおりIPアドレスだけです。Sambaの設定の変更点も非常に簡単です。
SambaへのアクセスをOpenVPNのネットワークからのアクセスだけ許可する
ように変更するだけです。
では、早速、Sambaの設定を行ってみます。
Sambaへアクセスを許可するホストをOpenVPNのネットワークとする
Sambaの設定は、/etc/samba/smb.conf で行います。
以下は、Samba を使ってファイル共有してみる の設定例の変更箇所を抜き出したものです。
/etc/samba/smb.conf
84
85
86
87
88
89
90
91
92
93
94
95
96
| ...
server string = Samba Server Version %v
interfaces = 10.8.0.0/24
hosts allow = 127.0.0.1 10.8.0.0/24
...
|
この文字色が編集箇所になります。
- 90 行目 : Sambaが使用するネットワークを指定します。
10.8.0.0/24 : Sambaで使用するデフォルトのネットワークインターフェイスを 10.8.0 に上書きします。
- 92 – 93 行目 : SambaにアクセスできるホストをIPアドレスで指定します。
hosts allow = 127.0.0.1 10.8.0.0/24: ここでは、127.0.0.1 or 10.8.0 のネットワークからのアクセスを許可するように設定しています。
Sambaのポートを OpenVPNのネットワークだけに 開く
Sambaデーモンを再起動する
最後にSambaデーモンを再起動します。
$ /etc/init.d/smb restart
SMB サービスを停止中: [ OK ]
SMB サービスを起動中: [ OK ]
|
nmb は、起動していないことに注意してください。
ここでは、Direct Hosting of SMBを利用していますので、NetBIOSの nmb を起動しなくても良いはずです。
Windowsからアクセスしてみましょう
簡単ですね。
もっとも簡単なのは、hosts allow を変更するだけでもOKのはずですが、少しでもセキュリティアップのために、3重に設定しています。
ここまで、やっておくとインターネット上でも使えなくはないかなぁと思います。お試しあれ。
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