さくらのVPS の SSD 1Gプランが出たので、WordPressのレスポンス時間 を計測してみました。ついでに、お名前.com VPS(KVM) 1Gプランとも比較してみました。(3)

以下の記事、
- さくらのVPS の SSD 1Gプランが出たので、UnixBench と iops を計測してみました。ついでに、お名前.com VPS(KVM) 1Gプランとも比較してみました。
- さくらのVPS の SSD 1Gプランが出たので、iops を計測してみました。ついでに、お名前.com VPS(KVM) 1Gプランとも比較してみました。(2)
で、UnixBench、iops を計測してみました。
結果からすると、
UnixBenchは、ほぼ変わらず、
iopsは、かなりパフォーマンが良い、
という結果を得ました。
この結果は、PCのディスクをSSDへ切り替えた時と同じで、CPUのパフォーマンスに変化はありません(CPUが変わったわけではないので当たり前ですが)が、
(これも当然なのですが)ディスクアクセス時間が極端に短くなることで、全体のパフォーマンスが大きく改善したというのと全く同じです。
パソコンをSSDに切り替えると、体感できる速度は、OSやOfficeなどの重たいツールの起動時間が目覚ましく改善されるのは、ディスクアクセス時間の改善によるものです。
さて、ここでは、さくらのVPSなので、パソコンでなくいわゆるサーバーなので、その恩恵は、どこで受けることができるかというと、やっぱりディスクのアクセスなんです。
ディスクのアクセスは、ファイル、ディレクトリのアクセスになります。もちろんその中には(データベースも所詮はファイル管理されていますから)データベースも含まれます。
今回は、Wordpressをインストールして外部からレスポンス時間を計測してみました。
一応、データベースも使ってますし、phpのスクリプトも使ってますので、それなりに、負荷もかかります。
ただ、記事数が1つしかないですし、ランダム読み込みでもないので、SSDのメリットの一つであるランダムアクセスが高速な点は行かせてません。それを承知で、abコマンドを使ってhttpの負荷テストをやってみました。
ApacheBench の略で、Apacheのベンチマークテストを行う際に使用するコマンドです。
abコマンドは、apacheをインストールすると標準でインストールされていて、リクエスト数や同時接続数を指定して簡単に負荷テストを行うことができます。
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OS : CentOS 6.3 (デフォルトOS)
さくらのVPS :SSD 1G プラン (北海道(石狩データセンター))
お名前.com VPS(KVM) :1G プラン
- 目次
- 履歴
2012年12月24日 初版
さくらのVPS(SSD)での負荷計測結果
お名前.com VPS(KVM) と同じ環境ですから、お名前.com VPS(KVM) から さくらのVPS(SSD) へ向けて apコマンド を発行して計測します。
アクセスを 100人の同時接続を100回実行した結果 (100 x 100)
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ここで、最低限チェックすべき項目は、以下の2項目です。
- Failed requests: リクエストが失敗した数です。この数値が大きいほどより処理能力を超えているということになります。
- Requests per second:1秒間に処理出来るリクエスト数です。この数値が大きいほどパフォーマンスが良いということになります。
アクセスを 100人の同時接続を200回実行した結果 (200 x 100)
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先の 100×100 の結果と比較すると、
失敗数が 0 → 6
処理数が 2.70 → 0.93
と、グッとパフォーマンスが落ちていることがわかります。
お名前.com VPS(KVM)での負荷計測結果
さくらのVPS(SSD) と同じ環境ですから、さくらのVPS(SSD) から お名前.com VPS(KVM) へ向けて apコマンド を発行して計測します。
アクセスを 100人の同時接続を100回実行した結果 (100 x 100)
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これは、意外な結果ですが、さくらのVPS(SSD)のそれよりパフォーマンスが良いようです。
さくらのVPS(SSD)の 100×100 と比較すると
処理数が 2.70 → 5.78
ですから、約2倍近いパフォーマンスですね。あくまでこの1回ですが、概ね2倍は大げさな値ですが、若干、お名前.com VPSの方がパフォーマンスは良さそうです。
アクセスを 100人の同時接続を200回実行した結果 (200 x 100)
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上記は、リクエストに応えきれなくなってタイムアウトが発生した状態です。
これだけの負荷を与えるとapacheのデフォルトの設定では、完全に固まってしまいます。
スワップがガンガン発生して、リクエストを処理しきれずにたまったままもっさりとした動作になります。これが、しばらくサーバーで続いてしまうのは非常に問題ですね。
最後の 200 x 100 のリクエストでは、お名前.com VPS(KVM)のサーバーは、リクエストがたまりすぎている状態が、しばらく続きますから、しばらくの間、もっさりとした動作になります。
その点、さくらのVPS(SSD)では、200 x 100 で同じようにスワップがガンガン発生するもののスワップ先がSSDなのでメモリと同じようなものです。そのため、高速にスワップを解除でき、短時間で通常の応答できる状態になるのがスゴイところですね。 やっぱり、すごいです。
さくらのVPS(SSD)でも、 300 x 100 のリクエストで同じように応答不能状態になります。
ただ、その後のサーバーのもっさりとした時間が、数分程度で元に戻るのに対して、先のお名前.com VPS(KVM) は、200 x 100 のリクエストで数十分から数時間の間、もっさりとした時間が続く点がSSDの特徴を顕著に表していると思います。
実際にさくらのVPS(SSD)では、約2分で戻りました。お名前.com VPS(KVM)では、約30分ほど続いたのでapacheを再起動しちゃいました。
この数値からすると、
負荷的には、さくらのVPS(SSD)は、お名前.com VPS(KVM) の少なくとも約2倍から3倍程度の負荷に耐えうる?ということなんでしょうね。
さくらのVPS(SSD)におすすめなのは、やっぱり、負荷の高いサーバーやデータベースをガンガンアクセスする方、ファイルの読み書きが多い方には、超おすすめなんだと思います。
単純にWordpressを立ち上げてみたいなぁぐらいの方なら、SSDはちょっともったいないかなぁという感じでしょうか。
興味のある方は、以下からのどうぞ。いずれもお試し期間があります。
さくらのVPSは、http://vps.sakura.ad.jp/ からどうぞ。
お名前.com VPSは、http://www.onamae-server.com/vps/ からどうぞ。


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