あえて ConoHa VPS, お名前.com VPSのSSH Private Keyを使ってSSH接続する方法
先に説明したように ConoHa VPS, お名前.com VPSでデフォルトで提供されている SSH Private Keyは、VPSへの接続のためではありません。
- SFTPでISOファイルをアップロードする場合
- SSH接続経由でシリアルコンソールへ接続する場合
上記のためです。
おまけとして、デフォルトOS(CentOS 6) がインストールされている環境では、
rootでのssh接続のセキュリティ強化のために同じ SSH Private Key が利用できるようにデフォルトで設定されています。
- ConoHa VPS の SSH Private Key ダウンロード
- お名前.com VPS の SSH Private Key ダウンロード
上記のようにいつでもダウンロードできて、非常に便利な感じがしますね。
ただ、先に書いたように、VPSとのSSH接続に用いる場合は、デフォルトOSのCentOS以外では、使えないことを忘れてはいけません。
使えないというのは、公開鍵がないためで、
もし、初期状態(デフォルトのCentOSが動作している状態)で、/root/.ssh/authorized_keys をダウンロードしておいたなら、
その公開鍵(authorized_keys) と ダウンロードした SSH Private Key を使ってSSH接続できるように設定できます。
あえて この SSH Private Key を使ってSSH接続したいなら、先のあらかじめダウンロードした公開鍵(authorized_keys)を
もちろん、sshd の設定の確認も必要でしょう。最低限、以下の確認を行っておきます。
/etc/ssh/sshd_config
...
# プロトコルバージョンを2固定とします。
Protocol 2
...
# 公開鍵認証を可にします。
PubkeyAuthentication yes
# 公開鍵の設置場所をユーザディレクトリ配下の .ssh/authorized_keys にします。
AuthorizedKeysFile .ssh/authorized_keys
...
# パスワード認証を不可とします。
PasswordAuthentication no
# 空パスワードを不可とします。不要なのでコメントアウトします。
# PermitEmptyPasswords no
...
|
設定を変更したら、リロード or リスタートします。これでOKのはずです。
ConoHa VPS, お名前.com VPS で提供される SSH Private Keyは、使わない方が良い理由
ここまで、あえて ConoHa VPS, お名前.com VPS で提供される SSH Private Key を使うための方法などを簡単に解説しました。
しかし、個人的には、あえて提供されている SSH Private Key を使って SSH接続することは、全くおすすめしません。
その理由は、非常に単純で、以下の2点でしょう。
- 提供されている鍵は、パスフレーズが設定されていない
– つまりは、パスワード(パスフレーズ)の入力なしで、秘密鍵(Private Key) さえあれば、だれでも、ログインできるということです。
秘密鍵(Private Key)の管理をしっかりしないと、この秘密鍵(Private Key)でシリアルコンソールへもアクセスできてしまうので、注意が必要です。
そのため、あえて同じ鍵を利用せず、それぞれの鍵を持つ方が、よりセキュアです。
- 鍵の作成は、手間がかからない
– そもそもSSH接続用の鍵を作成するのは、ssh-keygen コマンド で簡単に作成できます。(ssh-keygen コマンドでSSH鍵を作成 参照)
あえてその手間を省く意味が、どれだけあるでしょう?セキュリティ強化を図るなら、間違いなく自前で ssh-keygen コマンド で鍵を作成すべきでしょう。
おまけで、自前の鍵に変更する手順を 以降に簡単に解説しておきます。
これで、同じように SSH接続できるようになります。
詳しくは、SSHコマンドで 公開鍵認証(鍵交換)を使ってSSH 接続してみる、 TeraTermで 公開鍵認証(鍵交換)を使ってSSH 接続してみる を参照してください。
そもそも この記事を書くきっかけは、
個人的に、ConoHa VPS, お名前.com VPS でダウンロードできる SSH Private Key が、VPSの接続用ではないことをすっかり忘れていて、
どのOSでも使えるものだと勘違いしていたので、「どうやってやっているのかな?」と調べてみたことにあります。
調べてみれば、なんのことはありません。
デフォルトOS(CentOS 6) がインストールされていて、rootでssh接続する場合のみ、この SSH Private Key が使えることがわかると、
「当たり前か」・・・と思ってしまいました。
ちゃんと、ダウンロードのページにも書いてあるのに読まない(読んでいない)のが悪いんですよね。
ちょっと余談になりましたが、いずれにせよ 公開鍵認証(鍵交換)を使ってSSH 接続することは、それほど難しくありませんから、
よりセキュアな設定を行うためにも、サーバーを守るためにも、是非、利用されることをおすすめします。
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