Debian(Ubuntu) で PHP 5.4 から拡張モジュールの設定ファイルの構成が変わった件
Debian (Ubuntu 12) で Dotdeb から最新のPHP , MySQL をインストールする で、Dotdeb からPHP 5.4系の最新版をインストールすることができます。
また、Debian 7(Weezly) では、デフォルトの PHP パッケージが 5.4系になりました。
これを扱う時に、PHP 5.3系までと拡張モジュールの設定ファイルの構成が変わったので、その点をちょっとだけ解説してみます。
Debian(Ubuntu) で PHP 5.4 から拡張モジュールの設定ファイルの構成が変わった件
PHP 5.3系まで と PHP 5.4系から でディレクトリ構成、ファイル構成の違いを簡単に以下に解説してみます。
- PHP 5.3系まで
/etc/php5/
+ cgi/
| + conf.d/ --> ../conf.d/
| + php.ini
|
+ cli/
| + conf.d/ --> ../conf.d/
| + php.ini
|
+ conf.d/
| + apc.ini
| + gd.ini
| :
| + xmlrpc.ini
|
+ fpm/
+ conf.d/ --> ../conf.d/
+ pool.d/
| + www.conf
|
+ php-fpm.conf
+ php.ini
|
- PHP 5.4系から
/etc/php5/
+ cgi/
| + conf.d/ --> ../conf.d/
| + php.ini
|
+ cli/
| + conf.d/ --> ../conf.d/
| + php.ini
|
+ conf.d/
| + 20-apc.ini --> ../mods-available/apc.ini
| + 20-gd.ini --> ../mods-available/gd.ini
| :
| + 20-xmlrpc.ini --> ../mods-available/xmlrpc.ini
|
+ mods-available/
| + apc.ini
| + gd.ini
| :
| + xmlrpc.ini
|
+ fpm/
+ conf.d/ --> ../conf.d/
+ pool.d/
| + www.conf
|
+ php-fpm.conf
+ php.ini
|
変わったのは、以下の点です。
- 今まで、拡張モジュールの設定ファイルを置くディレクトリ conf.d/ のすべてのファイルがリンクファイルへ変更され
- mods-available/ という新しいディレクトリに、拡張モジュールの設定ファイルの実態を置くようになった
- さらに、conf.d/ のファイル名の先頭の数値は、読み込みの優先順位(プライオリティ)を表す数(小さい値がプライオリティが高い)が追加された
たったこれだけなんですけど、個人的には、ちょっと戸惑いました。
PHP 5.4系の構成を無視して、PHP 5.3系の構成のまま(つまり、conf.d/ に拡張モジュールの設定ファイルの実態を置く)でも運用することはできます。
ただし、aptでアップグレードした際に、インストールした時の構成と異なるので異常と判断してアップグレードできないことがあります。
aptでアップグレードする際は、元に戻すということもできなくもないでしょうが、ここは、素直に新しい構成で運用した方が良いと思います。
Debian 7(Weezly)のPHPのデフォルトパッケージでも同じ構成なので、遅かれ早かれこの構成へ移行する必要があります。
この mods-available/ の考え方は、Apacheの拡張モジュールと同じ考え方で、Debian/Ubuntuで Apacheを使用されている方は、それほどの違和感もないと思います。
個人的には、たったこれだけの変更なんですけど、最初は戸惑って、PHP 5.3系の構成で無理やり動かしていました。
色々調べてみると、結局、拡張モジュールの設定ファイルそのものは、変更はないようなので、設置ディレクトリだけの違いだとわかると、
それほど違和感なく使えるようになりました。
PHP 5.3 系からの移行時には、
PHP 5.3 の conf.d/ のファイル一式を PHP 5.4 mods-available/ へ移すことに
気を付けておいた方が良いかもしれません。
ご参考までに。
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