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Nginx にリバースプロキシのキャッシュ削除モジュール nginx cache purge を組み込んで使ってみる(Debian/Ubuntu編)

2012年3月14日 2015年5月29日
nginx cache remove

今回は、Ubuntu Server(Debian) で nginx を使ってみたいと思います。

Ubuntu(Debian) では、apt-get で簡単にインストールすることもできますが、バージョンも古いので、最新版を取り込む方法について簡単に解説しておきます。
さらに、リバースプロキシのキャッシュ削除モジュール nginx cache purge を組み込んで、自前の deb パッケージを作成してみます。

( 参考 : CentOSでは、Nginx にリバースプロキシのキャッシュ削除モジュール nginx cache purge を組み込んで使ってみる(CentOS/ScientificLinux編) にて 同じように rpm パッケージを作成しました。 )

ここでは、Ubuntu Server をメインに記述していますが、ここの内容はDebianでも同様です。
Ubuntu Server と Debian とで異なる点は、その都度記載しています。また、sudo は、Debianの場合、インストール(使用)されていない方は 無視してください。

nginx の最新版を手に入れるには ( リポジトリの設定 )

ここでの入手方法は、nginxの公式サイトからの入手になっています。
debianリポジトリの有名どころである Dotdeb からの入手方法は、Debian(Ubuntu 12) で Dotdeb から最新のnginx をインストール、php-fprm を使ってphpを動かしてみる を参照してください。

リポジトリの設定を終えたら、nginx のパッケージ(pkg)を作成する ( nginx cache purgeモジュールを組み込む ) へ進んでください。

まずは、最新版のnginxを入手する方法を解説しておきます。
その後、nginx cache purge モジュールを組み込んでみます。
最新版のnginxを入手するには、もちろんnginxのサイトをリポジトリに登録することで安定版(stable)の最新版を入手することができます。以降に、その方法を簡単に解説しておきます。

nginxのサイトから、パッケージの公開鍵をダウンロードし、apt-keyで追加する

Debian / Ubuntu では、ダウンロードするパッケージが安全か否かを判断するための公開キーを追加する必要があります。

$ wget "http://nginx.org/keys/nginx_signing.key"
$ sudo apt-key add nginx_signing.key
[sudo] password for hoge:
OK

nginxのサイトをパッケージダウンロード先として登録する

いわゆるリポジトリの登録です。/etc/apt/sources.list の末尾に以下を追記します。

Ubuntu 10

$ sudo vi /etc/apt/sources.list
[sudo] password for hoge:
...
# nginx
deb http://nginx.org/packages/ubuntu/ lucid nginx
deb-src http://nginx.org/packages/ubuntu/ lucid nginx

Debian 6

$ vi /etc/apt/sources.list
...
# nginx
deb http://nginx.org/packages/debian/ squeeze nginx
deb-src http://nginx.org/packages/debian/ squeeze nginx

apt-get でキャッシュならびシステムの更新を行う

ダウンロード先の登録などを行った場合は、キャッシュ情報など更新のために apt-get でアップデートを行います。

$ sudo apt-get update
[sudo] password for hoge:
...
Reading package lists... Done
ここまでできたら、最新版のnginxをインストールすることができます。バイナリをそのままインストールしたい場合、
$ sudo apt-get install nginx
[sudo] password for hoge:
...
これですぐに最新版をインストールすることができます。

ここでは、モジュールを追加したいので、自前でパッケージを作成します。 そのために、次に最新のソースコード一式をダウンロードし、nginx cache purgeモジュールを組み込んでみます。


nginx のパッケージ(pkg)を作成する ( nginx cache purgeモジュールを組み込む )

先にも説明したように、nginx cache purgeモジュールをnginxに組み込むには、pkgの再構築が必要になります。
以前の「Nginxの最新版ソースから バイナリパッケージ(rpm)を作成し、インストールする」で、nginxのrpmの再構築を行いました。
基本的なやり方は、同じです。rpm が pkg へ変わる程度です。 一応、順を追って、先の「Nginxの最新版ソースから バイナリパッケージ(rpm)を作成し、インストールする」になぞって解説してみます。

パッケージを作成するために必要な環境をインストールする

パッケージを作成する上で、最低限必要なパッケージ(dpkg-dev , dh-make)をインストールします。

$ sudo apt-get install dpkg-dev
[sudo] password for hoge:
...
$ sudo apt-get install dh-make
[sudo] password for hoge:
...

nginxの最新版のソースコード一式をダウンロードする

nginxの最新版のソースコード(パッケージ作成環境)一式をダウンロードします。

$ sudo apt-get source nginx
[sudo] password for hoge:
...
$ sudo chmod -R hoge. *
[sudo] password for hoge:
Ubuntuの場合、ソースコードの展開先は、カレントディレクトリになります。 後々、面倒なので、Ubuntu なら、自分のホームディレクトリに適当なディレクトリを作成して、そこで上記の apt-get を実行すると良いでしょう。
また、Debiansudo を利用していない場合などは、/usr/local/src がわかり易いでしょうね。
$ mkdir ~/nginx-pkg
$ cd ~/nginx-pkg
[~/nginx-pkg]$ sudo apt-get source nginx
...

また、最後にファイル、ディレクトリ一式の所有者を切り替えています。
(su で rootになっている場合は問題ありませんが、) 元はrootになっていて、ビルド実行時にエラーとなることがあります。

以降の説明では、/home/hoge/src/nginx-pkg/ へ展開したものとして解説します。

nginxのビルドに必要なライブラリをインストールする

nginxをビルドする際に必要になるライブラリ( libpcre3-dev , libssl-dev , zlib1g-dev )をインストールします。

$ sudo apt-get install libpcre3-dev libssl-dev zlib1g-dev
[sudo] password for hoge:
...
nginx 1.0.3 ( 最新版 1.2.0 でも同様 ) では、少なくとも libpcre3-dev , libssl-dev , zlib1g-dev が必要でした。
必要なパッケージは、以下のように nginxの最新版のソースコードの controlファイルに記載されているので、確認すると良いでしょう。
[~/nginx-pkg]$ cd nginx-1.0.13/
[~/nginx-pkg/nginx-1.0.13]$ cat debian/control | grep Build-Depends:
Build-Depends: debhelper (>= 7.0.50~), libssl-dev (>= 0.9.7), libpcre3-dev, zlib1g-dev
nginx-1.2.0 の場合は、ディレクトリ名が異なるのみです。
: nginx-1.0.13 → nginx-1.2.0 となります。

以降、nginx-1.0.13として解説しますが、手順は、nginx-1.2.0でも同じです。

nginx cache purgeモジュールをダウンロードし、組み込む

nginx cache purgeモジュールをダウンロードし、Buildオプションを設定します。

[~/nginx-pkg/nginx-1.0.13]$ wget http://labs.frickle.com/files/ngx_cache_purge-1.5.tar.gz
...
[~/nginx-pkg/nginx-1.0.13]$ tar xfz ngx_cache_purge-1.5.tar.gz
[~/nginx-pkg/nginx-1.0.13]$ cd ngx_cache_purge-1.5
[~/nginx-pkg/nginx-1.0.13/ngx_cache_purge-1.5]$ pwd
/home/hoge/src/nginx-pkg/nginx-1.0.13/ngx_cache_purge-1.5

[~/nginx-pkg/nginx-1.0.13/ngx_cache_purge-1.5]$ cd ..
[~/nginx-pkg/nginx-1.0.13]$ 
現在では、nginx cache purgeモジュールの最新版は、1.5でした。
http://labs.frickle.com/files/ で最新版を確認しましょう。

また、Buildオプションの設定時にモジュールを展開したディレクトリを指定する必要があります。
ここでの例では、
/home/hoge/src/nginx-pkg/nginx-1.0.13/ngx_cache_purge-1.5 <br />
が必要になります。

nginx のBuildオプションにnginx cache purgeモジュールを設定します。
./nginx-1.0.13/debian/rules ファイルにて設定します。

[~/nginx-pkg/nginx-1.0.13]$ sudo vi debian/rules
[sudo] password for hoge:
...
override_dh_auto_build:
        dh_auto_build
        mv objs/nginx objs/nginx.debug
        ./configure \
                --prefix=/etc/nginx/ \
                --sbin-path=/usr/sbin/nginx \
                 ...
                --with-ipv6 \
                --add-module=/home/hoge/src/nginx-pkg/nginx-1.0.13/ngx_cache_purge-1.5
...
configure_debug:
        ./configure \
                --prefix=/etc/nginx/ \
                --sbin-path=/usr/sbin/nginx \
                 ...
                --with-ipv6 \
                --add-module=/home/hoge/src/nginx-pkg/nginx-1.0.13/ngx_cache_purge-1.5 \ 
                --with-debug

...

nginx をビルドし、パッケージを作成する

nginx をビルドし、パッケージを作成します。
Ubuntu では、パッケージ作成を行う場合、dpkg-buildpackageを使います。

[~/nginx-pkg/nginx-1.0.13]$ dpkg-buildpackage -uc -b -d
...
[ dpkg-buildpackage のパラメータの意味 ]
-uc    .changesファイルへ書き込みません。
-b    バイナリパッケージのみ作成します。
      ソースコードを含みません。
-d    ビルドの依存関係とコンフリクトをチェックしません。

バイナリパッケージは、一つ下位ディレクトリに作成されます。

[~/nginx-pkg/nginx-1.0.13]$ ls ../
nginx-1.0.13                   nginx_1.0.13-1_i386.changes
nginx-debug_1.0.13-1_i386.deb  nginx_1.0.13-1_i386.deb
nginx_1.0.13-1.debian.tar.gz   nginx_1.0.13.orig.tar.gz
nginx_1.0.13-1.dsc             

ここでは、32bitOSなので、
Ubuntu : nginx_1.0.13-1_i386.deb
Debian : nginx_1.0.13-1~squeeze_i386.deb
というパッケージファイルが作成されました。

さらに 1.2.0 なら、
nginx_1.2.0-1~squeeze_i386.deb のような名前になります。


最新のnginx をインストールして、動かしてみる

ここまでで作成したnginxの最新パッケージをインストールして、動かしてみます。

Ubuntu 10

[~/nginx-pkg/nginx-1.0.13]$ sudo dpkg -i ../nginx_1.0.13-1_i386.deb
[sudo] password for hoge:
...

Debian 6

[~/nginx-pkg/nginx-1.0.13]$ dpkg -i ../nginx_1.0.13-1~squeeze_i386.deb
...

続けて、サービスを起動してみます。
( インストールした時点で起動していると思います。もし、起動していないなら、手動で起動してみましょう。 )

$ sudo /etc/init.d/nginx start
[sudo] password for hoge:
$ ps aux|grep nginx
root     23545  0.0  0.0   4960   752 ?        Ss   13:45   0:00 nginx: master process /usr/sbin/nginx -c /etc/nginx/nginx.conf
nginx    23546  0.0  0.1   5116  1124 ?        S    13:45   0:00 nginx: worker process
hoge     23581  0.0  0.0   1860   580 pts/0    R+   13:46   0:00 grep --color=auto nginx

ちゃんと動作しているようなので、ブラウザから確認してみましょう。
以下のような初期ページが表示されればOKです。

nginxの初期画面

nginx cache purge を組み込むのは、リバースプロキシーのキャッシュを削除するの非常に便利なモジュールです。
ちゃんと組み込まれたかどうか確認するには、以下のようにコマンドで確認できます。
$ nginx -V
nginx version: nginx/1.0.13
TLS SNI support enabled
configure \
arguments: \
    --prefix=/etc/nginx/ \
    --sbin-path=/usr/sbin/nginx \
    --conf-path=/etc/nginx/nginx.conf \
    --error-log-path=/var/log/nginx/error.log \
    --http-log-path=/var/log/nginx/access.log \
    --pid-path=/var/run/nginx.pid \
    --lock-path=/var/run/nginx.lock \
    --http-client-body-temp-path=/var/cache/nginx/client_temp \
    --http-proxy-temp-path=/var/cache/nginx/proxy_temp \
    --http-fastcgi-temp-path=/var/cache/nginx/fastcgi_temp \
    --http-uwsgi-temp-path=/var/cache/nginx/uwsgi_temp \
    --http-scgi-temp-path=/var/cache/nginx/scgi_temp \
    --user=nginx \
    --group=nginx \
    --with-http_ssl_module \
    --with-http_realip_module \
    --with-http_addition_module \
    --with-http_sub_module \
    --with-http_dav_module \
    --with-http_flv_module \
    --with-http_mp4_module \
    --with-http_gzip_static_module \
    --with-http_random_index_module \
    --with-http_secure_link_module \
    --with-http_stub_status_module \
    --with-mail \
    --with-mail_ssl_module \
    --with-file-aio \
    --with-ipv6 \
    --add-module=/home/hoge/src/nginx-pkg/nginx-1.0.13/ngx_cache_purge-1.5
configure があまりに長いので 適当な箇所で\ 記号で改行しています。
ちゃんと最後に ngx_cache_purge-1.5 と出力されていますね。

nginx cache purgeの具体的な利用方法については、Nginxのproxyでキャッシュを削除する方法を参照してください。
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