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安定版のGrive(0.2.0)を使ってGoogleドライブと同期してみる

2013年6月4日 2014年1月11日
grive Google Drive

最新版のGrive(0.3.0)を使ってGoogleドライブと同期してみる では、最新のGrive(0.3.0)をインストールしてみました。 今回は、安定版のGrive(0.2.0)をインストールしてみます。

基本的にコマンドラインでのみ使用する場合は、安定版のGrive(0.2.0)で十分かと思います。 最新のGrive(0.3.0)では、(一部機能アップもありますが)GUIと高速化がメイン?のようで、 安定版のGrive(0.2.0)で使い勝手に変化はありませんし、一人で使用している分には、特に問題もないかと思います。

今回は、安定版のGrive(0.2.0)をインストールして、Googleが手掛けるオンラインストレージサービス Googleドライブを使ってみたいと思います。


最新版のGriveについては、 最新版のGrive(0.3.0)を使ってGoogleドライブと同期してみる を参照してください。

Googleドライブとは、
大手検索サイト Google が提供する無料のオンラインストレージサービスです。 つまり、無料で使えるネットワーク上のディスクというイメージです。 もちろん、どこからでも必要な情報(ファイル)をアップロード、ダウンロードできます。 ローカルディスクと同期をとること可能で、最近のストレージサービスの流れでもあります。 ストレージサービスで有名な DropboxやSugarSync、SkyDriveも同様に同期型のオンラインストレージサービスです。

5GBまでは、完全無料で利用することができます。それ以上利用したい方には、有料プランが用意されています。
Griveとは、
Googleドライブサーバーと接続し、ロールディスクとの同期を行う Google ドライブ クライアント ソフトです。

以下は、プロジェクトの趣旨、概要になります。(http://www.lbreda.com/grive/start 英文を和訳したものです)
このプロジェクトの目的は、GNU/Linux用のGoogle ドライブ クライアントの独立したオープンソース実装を提供することです。 Googleドライブサーバーとの接続には、GoogleドキュメントリストAPIを使用しています。また、ソースコード標準C++で書かれています。

Griveをインストールする

まずは、Griveをインストールします。
Ubuntuではバイナリパッケージがあるみたいですが、 CentOS,Scientific Linuxでは、バイナリパッケージがありません。 そのため、Griveをmakeインストールする必要があります。これが、結構、面倒です。一つ一つ、順を追って簡単に解説してみます。


最低限必要なツール、ライブラリをインストールする

Griveをmakeインストールするのに必要なパッケージを、まずは、インストールします。


CentOS,Scientific Linux

  • 必要なツールをインストールします。
    # gcc gcc-c++ make : makeインストールする際に必要
    # wget, git : 最新版の各ソースコードをダウンロード時に必要
    $ yum install -y  gcc gcc-c++ make git wget 
    ...

  • 必要なライブラリをインストールします。
    # cmake,griveで必要なパッケージ
    $ yum install -y  libgcrypt-devel json-c-devel libcurl-devel expat-devel binutils-devel boost-devel 
    ...
    # cmake 自身をmakeする場合に必要なパッケージ
    # --- 64bit OSでは、最新版のcmake をmakeすることがあります。
    $ yum install -y  bzip2-devel libarchive-devel
    ...
    json-c-devel のバイナリパッケージは、EPELにあるので、EPELを有効にしてインストールする必要があります。
    以下は、EPELのリポジトリをインストールする際のイメージです。
    # 以下は 32bit OSの場合です。
    $ rpm -Uvh http://dl.fedoraproject.org/pub/epel/6/i386/epel-release-6-8.noarch.rpm
    http://dl.fedoraproject.org/pub/epel/6/i386/epel-release-6-8.noarch.rpm を取得中
    警告: /var/tmp/rpm-tmp.l5NhSw: ヘッダ V3 RSA/SHA256 Signature, key ID 0608b895: NOKEY
    準備中...                ########################################### [100%]
       1:epel-release           ########################################### [100%]
    詳しくは、リポジトリの追加・削除、無効・有効の設定をしてみる を参照してください。

Griveをmakeインストールするには、上記以外に以下のものが必要です。
  • ソフトウェアのビルドを自動化 cmake

    CentOS 6,Scientific Linux 6 では、 バージョン 2.6.4 が提供されています。

    Griveが必要とするcmakeのバージョンは、2.8 以降なので、これも最新版をインストールする必要があります。

上記にパッケージについて、以降、インストールします。

Debian,Ubuntu

  • 必要なツールをインストールします。
    # gcc g++ make : makeインストールする際に必要
    # wget, git : 最新版の各ソースコードをダウンロード時に必要
    $ aptitude install -y  gcc g++ make git wget cmake
    ...

  • 必要なライブラリをインストールします。
    # cmake,griveで必要なパッケージ
    $ aptitude install -y  libgcrypt11-dev libjson0-dev libcurl4-openssl-dev libexpat1-dev binutils-dev libboost-dev libboost-program-options-dev libboost-filesystem-dev libboost-system-dev libboost-test-dev
    ...

Debian 6では、バージョン 2.8.2
Ubuntu 10 では、バージョン 2.8.0 が提供されています。
このため、Debian,Ubuntu では、cmakeの最新版のインストールは不要です。


以降の cmakeインストールは、CentOS 6,Scientific Linux 6 のみ必要です。
Debian,Ubuntu の方は、Griveインストールへお進みください。

cmakeをインストールする

ソフトウェアのビルドを自動化 cmakeの最新版をインストールします。
32bit OSの場合は、バイナリをスクリプトを使ってインストールすることができます。
64bit OSの場合は、無さそう?なのでmakeインストールしてみます。

  • 32bit OSの場合 :
    # cmakeの最新版をインストールするためのスクリプトをダウンロードします。
    # --- cmakeの最新版は、スクリプトでバイナリのみをインストールすることができます。
    # --- cmakeの最新版をインストールしたところにダウンロードします。
    $ cd /usr/local
    [local]$ wget -O cmake.sh http://www.cmake.org/files/v2.8/cmake-2.8.11-Linux-i386.sh
    ...
    
    # cmakeの最新版をインストールします。
    [local]$ sh cmake.sh
    ...
    Do you accept the license? [yN]:
    y        ###  ← ここで y を入力
    By default the CMake will be installed in:
      "/usr/local/cmake-2.8.11-Linux-i386"
    Do you want to include the subdirectory cmake-2.8.11-Linux-i386?
    Saying no will install in: "/usr/local" [Yn]:
    n        ###  ← ここで n を入力
    
    Using target directory: /usr/local
    Extracting, please wait...
    
    Unpacking finished successfully

  • 64bit OSの場合 :
    # cmakeの最新版をダウンロードします。
    # --- 現在の最新版は、2.8.11 のようなので、それをダウンロードします。
    $ cd /usr/local/src
    [src]$ wget http://www.cmake.org/files/v2.8/cmake-2.8.11.tar.gz
    ...
    
    # cmakeの最新版を解凍します。
    [src]$ tar xfz cmake-2.8.11.tar.gz
    [src]$ cd cmake-2.8.11
    
    # cmakeの最新版をmake インストールします。
    [cmake-2.8.11]$ ./bootstrap --prefix=/usr/local --system-libs
    ...
    [cmake-2.8.11]$ make
    ...
    [cmake-2.8.11]$ make install
    ...
    
    # cmakeのバイナリがインストールされたディレクトリおよびバージョンを確認しておきます。
    [cmake-2.8.11]$ which cmake
    /usr/local/bin/cmake
    
    [cmake-2.8.11]$ cmake --version
    cmake version 2.8.11


Griveをインストールする

ここまでできたら、いよいよ Griveをインストールします。

  1. Griveの最新版をダウンロードします。
    # Griveの最新版をダウンロードします。
    # --- gitを使って、最新版をダウンロードします。
    $ cd /usr/local/src
    [src]$ git clone git://github.com/Grive/grive.git
    ...

  2. Griveのバージョンを 0.2.0 へダウングレードします。

    先にダウンロードしたGriveは、最新版(0.3.0以降)となります。 ここでは、安定板の 0.2.0 を使用したいので、ダウングレードします。

    # Griveの最新バージョンをダウンロードしたディレクトリへ移動します。
    $ cd /usr/local/src/grive
    
    # Griveのバージョンを確認します。
    [grive]$ git branch -r
      origin/HEAD -> origin/master
      origin/master
      origin/v0.0.2
      origin/v0.0.3
      origin/v0.0.4
      origin/v0.0.5
      origin/v0.1.0
      origin/v0.1.1
      origin/v0.2.0
    
    # Griveの 0.2.0 をチェックアウトします。
    [grive]$ git checkout -b v0.2.0 origin/v0.2.0
    Branch v0.2.0 set up to track remote branch v0.2.0 from origin.
    Switched to a new branch 'v0.2.0'

  3. デフォルトでは、リンクエラーが出る対処をします。

    以降の リンクエラー対処は、CentOS 6,Scientific Linux 6 のみ必要です。
    Debian,Ubuntu の方は、makeインストールへお進みください。


    0.2.0 では、デフォルトのままでは、以下のようなリンクエラーが出力されます。

    make[2]: *** `grive/grive' に必要なターゲット `/usr/lib/lib/libboost_program_options-mt.so.5' を make するルールがありません.  中止.
    make[1]: *** [grive/CMakeFiles/grive_executable.dir/all] エラー 2
    make: *** [all] エラー 2

    この対処をします。
    ここでは、
    /usr/loca/src/grive/grive/CMakeFiles/grive_executable.dir/build.make
    /usr/loca/src/grive/grive/CMakeFiles/grive_executable.dir/link.txt
    を編集します。

    build.make

    ...
    grive/grive: grive/CMakeFiles/grive_executable.dir/build.make
    # ここの /usr/lib/lib/ → /usr/lib/ へ変更します。
    # grive/grive: /usr/lib/lib/libboost_program_options-mt.so.5
    grive/grive: /usr/lib/libboost_program_options-mt.so.5
    grive/grive: libgrive/libgrive.a
    ...

    link.txt

    # 以下の /usr/lib/lib/ → /usr/lib/ へ変更します。
    /usr/bin/c++      CMakeFiles/grive_executable.dir/src/Config.cc.o 
                      CMakeFiles/grive_executable.dir/src/main.cc.o  
        -o grive -rdynamic /usr/lib/lib/libboost_program_options-mt.so.5 
                           ../libgrive/libgrive.a -lpthread 
       -lrt -lcurl -ljson -lgcrypt -ldl -lgpg-error 
       -lboost_filesystem-mt -lboost_system-mt -Wl,-Bstatic -liberty 
       -Wl,-Bdynamic -lexpat -ldl -lbfd -Wl,-Bstatic -liberty 
       -Wl,-Bdynamic -lexpat -ldl -lbfd -lz -Wl,-rpath,/usr/lib/lib:

  4. makeインストールします。

    ようやく、Griveをmakeインストールします。

    $ cd /usr/local/src/grive/
    
    # cmake でmakefileを作成します。
    [grive]$ cmake .
    ...
    
    # make インストールします。
    [grive]$ make
    ...
    [grive]$ make install
    ...
    
    # make インストールできたら、
    # grive のインストール先、およびバージョン情報を出力してみます。
    [grive]$ which grive
    /usr/local/bin/grive
    
    [grive]$ grive --version
    grive version 0.2.0 Jun  4 2013 07:23:42


Griveの簡単な動作確認をする

Griveのmakeインストールができたら、最後に簡単な動作確認をしてみましょう。

  1. Googleドライブと同期をとりたいディレクトリに向けます。
    $ mkdir /va/grive/
    $ cd /va/grive/
    
    # 同期を確認するために簡単なテキストファイルを作成します。
    [grive]$ echo 'testだよん' > test.txt
    [grive]$ ls
    test.txt

  2. Googleドライブでの同期をとるための権限をGriveに与えます。
    1. Griveで権限取得のためのURLを出力します。
      [grive]$ grive -a
      -----------------------
      Please go to this URL and get an authentication code:
      
      https://accounts.google.com/o/oauth2/auth?scope=https%3A%2F%2Fwww%2Egoogleapis%2Ecom%2Fauth%2Fuserinfo%2Eemail+...
      
      -----------------------
      Please input the authentication code here:
      画面は、Please input the authentication code here: で停止しています。
      この状態のままにしておきます。以降で取得した認証コードをここに入力して完了となります。

    2. ウェブブラウザから 先に出力されたURLへアクセスし、認証コードを取得します。

      ログインしていないなら、以下のようにログイン画面が表示されます。
      メールアドレス、パスワードでログインします。

      Googleドライブログイン

      権限を与えるか否かの確認画面が表示されます。
      ここで、アクセスを許可をクリックします。

      Googleドライブアクセス許可

      権限を与えるための認証コードが表示されます。
      ここで、テキストボックスに表示されている認証コードをコピーします。

      Googleドライブ認証コード

    3. 取得した認証コードをGriveに設定します。

      先にコピーした認証コードを 先の Please input the authentication code here: で停止している画面へ入力します。

      [grive]$ grive -a
      -----------------------
      Please go to this URL and get an authentication code:
      
      https://accounts.google.com/o/oauth2/auth?scope=https%3A%2F%2Fwww%2Egoogleapis%2Ecom%2Fauth%2Fuserinfo%2Eemail+...
      
      -----------------------
      Please input the authentication code here:
      SAag0vasv98aa34tbfasDE08fak;gh35hsdvlsdaerhwerhqweEAfa9vzsdvlareturn
      Reading local directories
      Synchronizing folders
      Reading remote server file list
      Synchronizing files
      sync "./test.txt" doesn’t exist in server, uploading
      Finished!

      この色の文字の部分が、先にコピーした認証コードです。Enterで同期を開始します。


    ここまでできたら、同期はOKのはずです。
    一応、Googleドライブにログインしてファイルを確認してみましょう。

    Googleドライブ

    ちゃんとファイルがありますね。


  3. ファイルを削除してみましょう。

    今度は、Googleドライブにログインし、ファイルを削除してみましょう。

    Googleドライブ

    削除したいファイルを選択して、ゴミ箱のアイコンをクリックするだけで削除できます。

    削除を終えたら、Griveで同期をとってみましょう。

    [grive]$ grive
    Reading local directories
    Synchronizing folders
    Reading remote server file list
    Detecting changes from last sync
    Synchronizing files
    sync "./test.txt" deleted in remote. deleting local
    Finished!

    このように同期でローカルディスク側が削除されればOKです。

    同期が正しく動作しないことがあります。
    例えば、ローカルディスクに新規ファイルを作成して同期をとっても、ローカルディスク側が削除されてしまいます。
    # 新規のファイルを作成します。
    [grive]$ echo 'testだよん2' > test2.txt
    # 続けて同期をとります。
    [grive]$ grive
    Reading local directories
    Synchronizing folders
    Reading remote server file list
    Detecting changes from last sync
    Synchronizing files
    sync "./test2.txt" deleted in remote. deleting local
    Finished!
    と、このように削除されてしまうことがあります。
    また、逆の場合もあります。Googleドライブ側がいつも削除されてしまうこともあります。

    これは、日時がGoogleドライブサーバーとあっていないのが原因である可能性が大きいです。
    [grive]$ ntpdate ntp.nict.jp
     3 Jun 13:59:39 ntpdate[12285]: step time server 133.243.238.244 offset 383389.930291 sec
    手動でもOKなので、まずは、日時を合わせてやってみてください。 たぶん、うまく同期がとれないほとんどの場合は、これで解消できるのではないかと思います。たぶん。

ざっとこんな感じです。

安定版のGrive(0.2.0)は、最新のGrive(0.3.0)にインストールと比べて随分楽ですね。 ( 最新版のGrive(0.3.0)を使ってGoogleドライブと同期してみる 参照 )

ローカルディスクのバックアップ用になかなか使えそうです。
その際に Google ドライブ を使えるのは、非常に有りがたいです。

ご興味のある方は、ちょっと手間がかかりますが、まずは、お試しあれ。
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